さくらんぼん🍒のリリックノート

つまりチラシの裏です。ここを見る事以上に人生の時間を無駄にする事は無いと思います。

転生してもAでした。→目指せFカップ!条件は魔王様と世界征服!? 第一話


※画像はAIで作成しました。
※画像と本編の内容が異なる場合が希にあります。


第一話 : 転生してもAでした。



ー これは私、サクラが世界を征服する物語。


……
………

『 …お姉ちゃん!お姉ちゃん!起きてよ? 』

誰かが私を起こす声がする。
誰かが私の身体を揺さぶっている。

…ぅん?
……おかしい?

誰かが部屋に居るが、私は一人暮らしなのだ………けど?

「 え!? 」
慌てて身を起こすと、知らない 女の子 が私を見つめている。

「 なんで!?お嬢ちゃん…?だれ…?…どうした…の…? 」

質問を投げかけながらも目に入る景色から、私の寝室とは違う場所に居ることを理解していった。

知らない部屋に居る。知らない女の子が居る。

そして、女の子の顔色は青白く、頭の左右からは ツノ が生えていた。

「 は?なに?ここどこ!?…今日は会社で大事な会議が…って!お嬢ちゃんの頭からツノッ!? 」

パニックの私を見つめながら、女の子は嬉しそうに手足をバタバタさせて口を開いた。

『 えっと。まずは…私の名前は エストだよ☆ 魔王でぃーーーっす☆』

「…はぁ…?」

『この世界はお姉ちゃんの居た世界とは違いまーーーッす☆ ちなみに今、私達が居るこの場所は とあるダンジョンの最深部 だよーにぱーッ☆』

「…ダン…ジョン……?」

『昨日ね?ひょんな事から私が魔王になってしまったので、サポーター召喚ガチャを回したらお姉ちゃんが選ばれたんだよ☆ 』

「…が…ガチャ…?」

『お姉ちゃんにはこれから私の 世界征服 を手伝ってもらいまーーーッす☆ 』

「わぁぉ…たのしそぅ…?」

女の子は紅い瞳をキラキラさせながらさらに言葉を続ける。

『 あー☆ そうそう!お姉ちゃんはもう人間ではありませんッ☆ 召喚の時に にしてまーすッ☆ 』

「…へぇそうなんだ……オニ…?」

早々と動いていた薄紫の唇が閉じると、魔王エストはとてもやりきった表情をした。

徐々に私が置かれている状況が頭に入ってきた。

巷で流行りのアレだ。異世界転生だ。
人間側が召喚したのではない。
魔族側が召喚してきた!?

細かい事は気にしない雑な性格が私の長所なのだが、さすがに混乱は隠せなかった。

「 …んッ?人間じゃなくて鬼? 」
『 うんッ☆ 』

「…えッ!?」

ドヤ顔のエストにイラッとしつつも、慌ててベッドから飛び出し、部屋の中を物色すると鏡を見つけた。

…おそるおそる…自分の姿を鏡に映す。


……

「 …ぇ? …若返ってる…?」
そこには10代後半くらいの若々しい自分がいた。

「 ……けど! 」
『 けどー? 』
エストは嬉しそうに相槌をうってくる。

私の頭から 見慣れぬもの が生えていた!

「 …頭から ツノ が生えとるやないかーい! 」
『 だって鬼だもーーん☆ 』

ショックを受けている私とは真逆に、エストはとても嬉しそうだ。

「…お…鬼だなんて…そ、そんな…これからは豆を食べる事はできないの…?……豆腐は?…豆乳は?…そして何よりも大好きな納豆は…!?」

『気にするところそこなの!?』


「 ……ハッ!? 」
それよりもなによりも気になる箇所があった。

私は に手を当てる。

スカッ…!

私は再度 に手を当てる。

スカッ…!スカッ…!

……期待はすぐさま落胆へと変わった。


「 胸はそのままの… Aカップ(貧乳) なのね…」

『 元の世界の姿を再現しないとね☆ 』

「どうせなら……せっかくなんだし…なんて言うか…もっとこう… Fカップ(巨乳) に… 」

『 お姉ちゃんは胸が ぺったんこ☆ ぺったんこ☆

「おいぃ!?…小娘…金棒はあるのかな?…そして…そこに正座してくれないかな?」

『殺気の籠った笑顔ッ!』

私はやたら煽ってくるこの小娘を…乙女の禁忌に触れたこの小娘を殴ろうと決めた。

その時、小娘は何か閃いたような表情で楽しそうに言った。

『 あッ!じゃあさ☆ じゃあさ☆』
「…?」

『世界征服をしたら Fカップ(巨乳) にしてあげr「はじめましょう。魔王エスト様。世界征服を。 」
 
私は食い気味に世界征服の決意をあらわにし、魔王エスト様の手の甲にキスをした。

そう。心からの忠誠を誓ったのである。


『 ふッ☆ふははははははははははは☆』
「あははははは!あーッはははははッ!」

私たちの高らかな笑い声が、この異世界に響き渡った。


ー こうして私の世界征服が始まったのである。


(つづく)